今日は先輩の道案内として車に同乗することになりました。
俺はもう何度も市街をうろちょろしてるので、それなりに地理は頭に入ってます。
加えて先輩が極度の方向音痴なので、ナビゲートする役に回ったというわけです。
というのも、先輩の彼女を連れて帰るという目的があるので、地理に明るくかつ事情を知っていて、帰りに駅で降ろして帰宅できる条件を兼ね備えた、俺に白羽の矢が立ったというところ。
その所以で、先輩の彼女を初めて見ました。
うん、かわいいな。30代後半には見えない。
外見年齢は20代後半くらいだな。
それに比べて、俺は…。
くそっ、段々腹が立ってきたぞ。
どうして俺が先輩とその彼女のためにわざわざこんな苦労をしなきゃあかんのだ。
いや、いいんですよ。俺は人の幸せになった顔を見るのが好きなんです。
これによって2人が仲良くなればもう何も言うことはありませんよ。
ごめん嘘ついた。


閑話休題